「できる」と「求められている」のズレ? 上司・先輩の指導がつらいときの考え方(3)

【第3回】「期待に応えたい」のに、指導についていけないときは

前回までの2回にわたって、上司や先輩からの指導について考えてきました。

相手が自分に何を期待しているのかを知り、その期待が自分の現在のレベルより低いのであれば、もう少し高い仕事に挑戦してみる方法もあります。

では反対に、上司や先輩から求められていることが、今の自分には難しすぎると感じた場合はどうでしょうか。

「期待されているのだから頑張らなければ……」

そう思って、無理をしてしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。

「今の自分には難しい」と伝えてもいい

仕事を任されたとき、「できません」と言うのは勇気が必要です。

「能力がないと思われたらどうしよう」

「期待を裏切ってしまうのではないか」

そんな不安から、本当は難しいと思っているのに、「分かりました」と引き受けてしまうこともあるでしょう。

しかし、今の自分には難しいと感じているのであれば、そのことを正直に伝えることも大切です。

例えば、

「今の自分には少し難しいので、最初だけフォローしていただけませんか?」

「この部分については、もう少し教えていただいてから取り組みたいです」

と伝える方法があります。

これは、仕事から逃げることとは違います。

今の自分ができることと、難しいことを相手に伝えることで、仕事を進めやすくするための相談です。

無理に背伸びをすると、
かえって苦しくなることがあります

高いレベルの仕事を任されることは、成長のチャンスになる場合もあります。

少し背伸びをすることで、今までできなかったことができるようになることもあります。

一方で、あまりにも自分の現在の力とかけ離れた仕事を、十分なサポートがないまま任されてしまうと、何をすればよいのか分からない状態で仕事を進めることになってしまいます。

その結果、仕事が思うように進まない。

ミスが増える。

上司や先輩からさらに厳しく指摘される。

そして、「自分は仕事ができない」と自信を失ってしまう。

このような悪循環につながることもあります。

だからこそ、「頑張らなければ」と思ったときほど、
今の自分に本当に必要なのは、さらなる努力なのか、それとも適切なサポートなのか
を考えてみてください。

頑張ることと、無理をすることは違います

仕事では、多少の負荷を乗り越えることで成長できる場面があります。

しかし、ずっと無理を重ねてしまえば、仕事だけでなく、心や体にも負担がかかってしまいます。

「期待に応えたい」

「迷惑をかけたくない」

「自分が頑張れば何とかなる」

そう考えることは、とても大切な気持ちです。

ただ、その気持ちだけで自分を追い込みすぎないでください。

「今の自分には難しい」と伝えることも、仕事を続けていくための大切な力です。

上司や先輩の期待に応えることだけが、働くことではありません。

自分の現在地を知り、必要なときには周囲に相談しながら、一歩ずつできることを増やしていく。

そんな働き方があってもよいのではないでしょうか。

もし今、仕事の指導が「厳しい」「つらい」と感じているのであれば、まずは一人で抱え込まず、「自分は今、何が難しいと感じているのだろう?」と整理してみてください。

その気持ちを整理するところから、少しずつ状況が変わっていくこともあります。

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